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となりました。
また、長期避難者などの生活拠点として整備する「町外コミュニティ」については、浪江、双葉、大熊、 富岡の4町が「いわき市」を対象に希望しています。
具体的な町外コミュニティのあり方については、受入自治体の事情に応じた生活拠点の確保・整備に ついて検討する「長期避難者等の生活拠点の検討のための個別協議」(国・県・避難元4町・本市)など において協議を進めています。
エ 双葉郡8町村との連携
避難者の方々が、本市における避難生活を安心して続けていただくため、双葉郡8町村との連携を深 めていくことが重要であることから、「いわき市長と双葉郡8町村長との意見交換会」を定期的に開催 し、避難者の受入れに伴い発生した課題の解決に向け、国や県への合同要望等も実施しています。 平成27(2015)年12月22日に開催した意見交換会では、これ
まで要望してきた案件のうち、実現可能となった3事業の概要に ついて報告し、今後の避難者の方々と市民の皆さんとの共生に向 けた取り組みについて意見交換しました。(写真6-(9)-2)
避難者の方々と市民の皆さんの交流が図られ共生していけるよ う、国や県に対して合同で要望を行い、実現可能となった3事業 については、次のとおりです。
【コミュニティ交流広場整備事業】
鮫川河川敷公園にパークゴルフ場1コースを増設するほか、多目的広場や駐車場を整備。
【鹿島公民館交流施設整備事業】
鹿島公民館地内の多目的スペースを活用し、面積約240㎡の小体育館(講堂)を整備。
【北部清掃センター長寿命化事業】
避難者受入れなどにより、焼却ごみの発生量が減少しないことから、廃止予定としていた北部清掃 センターの設備改良工事を行い、継続して使用。
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(1) 原子力災害への備え
① 市地域防災計画(原子力災害対策編)の改訂と広域避難計画の策定
福島第一原子力発電所においては、溶け落ちた燃料を取出す廃炉作業が30年~40年続くと言われて おり、また、福島第二原子力発電所においては、本市および県が早急な廃炉を東京電力および国に求め ていますが、敷地内から燃料を搬出するまでは時間がかかるとされています。このことから本市は、万 が一の原子力災害に備え、地域防災計画(原子力災害対策編)を策定しています。
本計画は、福島第一原子力発電所事故後、緊急時防護措置を準備する区域(UPZ=一般的に原発から おおむね30km)を有する市町村に策定が義務付けられたことから、平成25(2013)年3月には福島第 二原子力発電所を対象とした暫定版を策定し、その後、平成26(2014)年3月には、福島第一原子力発 電所も計画の対象に追加するとともに、地震・津波などとの複合災害時の対応や、大規模な災害を想定 した市外避難を盛り込んだ内容に改訂しました。
平成27(2015)年においては、国の原子力災害対策指針において、これまで定めのなかった福島第一 原子力発電所に対する防護区域の範囲や、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の 取扱いなどが示され、県の地域防災計画(原子力災害対策編)においても、その内容を踏まえた改訂を行っ たことを受け、本市地域防災計画(原子力災害対策編)も平成28(2016)年3月下旬に改訂する予定であり、
■写真6-(9)-2 第6回いわき市長と双 葉郡8町村長との意見交換会〔平成27
(2015)年12月 いわき市撮影〕
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放射性物質の放出後における避難などの防護措置の判断は、SPEEDIを活用せずに、緊急時モニタリング による実測結果により実施することや、プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置を実施する区 域(PPA=一般的に原発からおおむね50km)については、距離による防護措置を定めず、UPZ外の防護 措置については災害の状況に応じ屋内退避などの防護措置を判断することを定めることとしています。 なお、市広域避難計画につきましては、県が定めている広域避難計画において、今後、具体的な避難 先や受入れ体制の整備などについて、隣接県および県内市町村間の調整を行い改訂する予定であること から、市は、その改訂内容を踏まえ、東海第二発電所との同時被災を考慮した西方面への避難先や、降 雪などの気象状況を考慮した南方面の二方向の避難先を定めた「市広域避難計画」を策定することとし ています。
② 原子力防災訓練の実施
市は、地域防災計画(原子力災害対策編)に基づき、万が一の原子 力災害を想定した原子力防災訓練を平成25(2013)年度から毎年実 施しており、平成27(2015)年度は小川地区、四倉地区および川前 地区において訓練を実施しました。
小川地区においては、平成27年7月から8月にかけて図上訓練を 実施し、各地域における課題に対する解決策などを検討し、「地区原 子力災害避難計画」を作成した後、平成27年11月28日に「情報伝達」 と「避難誘導」を組み合わせた実動訓練を実施し、図上訓練において 作成した「地区原子力災害避難計画」の実効性を確認するとともに、 本市では初となる三春町および柳津町への広域避難を実施しました。 また、四倉地区および川前地区においては、同じく9月から平成 28(2016)年2月にかけて、地域の課題の洗い出しを主眼とし、各 地域における情報伝達や避難誘導などに関する課題の抽出、対応策 の検討を行う図上訓練を実施しました。(写真7-(1)-1、7-(1)-2) 両地区ともに、地域における防災体制や関係者の役割などについ て改めて見つめ直す機会となり、さらなる防災体制の強化を図る契 機となりました。
平成28年度においては、四倉地区および川前地区における実動訓 練に加え、新たに平地区の一部において図上訓練を実施することと
しており、その後におきましても、図上訓練と実動訓練を組み合わせながら、実効性のある訓練を引き 続き実施していきたいと考えています。
③ 福島第一原発の汚染水問題をはじめとしたトラブルなどへの対応
廃炉作業におきましては、平成27(2015)年8月に3号機の使用済燃料取り出しのための大型ガレキ 撤去作業が終了し、同年10月に1号機のガレキ撤去のための屋根カバー解体が終了しました。また、 汚染水対策におきましては、汚染された地下水が海洋へ流れ出る前に汲み上げ、浄化した上で排出す る、いわゆるサブドレン計画が平成27
(2015)年9月に運用開始されるなど、 それぞれに進展がみられました。
しかし、排水路から汚染した雨水が海 洋へ流出したり、福島第一原発および第 二原発において度重なる死亡事故が発生 するなど、多くの市民の皆様が不安を抱 く事象も発生しています。このことから、 平成27年9月29日に開催された廃炉・
■写真7-(1)-1 小川地区における実 動訓練の様子〔平成27(2015)年11月 いわき市撮影〕
■写真7-(1)-2 四倉地区における図 上訓練の様子〔平成27(2015)年8月 いわき市撮影〕
■写真7-(1)-3 第9回廃炉・汚染 水対策福島評議会〔平成27(2015) 年9月 いわき市撮影〕
■写真 7-(1)-4 原子力規制委員会 田中委員長との意見交換〔平成27
(2015)年10月 いわき市撮影〕
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汚染水対策福島評議会においては国および東京電力に対し、また、11月24日には東京電力㈱福島復興 本社の石崎代表に対して、いずれも市長から、県内原発の廃炉に向けた取組みと確実な安全対策、風評 被害の払拭や迅速で分かりやすい情報発信の実施などについて、申し入れを行いました。(写真7-(1)-3) また、平成27年10月19日には、原子力規制委員会の田中委員長と意見交換を行い、東京電力の廃 炉に向けた取組みをしっかりと監視するとともに、国の各省庁と連携して本市を含めた浜通り地域の復 興に向けた取組みを実施するよう、依頼しました。(写真7-(1)-4)
(2) 21 世紀の森公園内に災害時拠点施設を整備
① 広域的な防災拠点としての機能向上を
市は、21世紀の森公園内に、新たな救援物資の集積・分配機能 を担う災害時拠点施設を整備し、平成28(2016)年度中の供用開 始をめざします。
市では、物資の受け入れや保管、配分に円滑性を欠いた部分が あった震災の教訓から、大量の支援物資を効率よく受け入れ、迅 速に被災者に供給するための施設が必要とされてきました。同公 園は東日本大震災時には避難所や自衛隊の宿営地として機能するな ど、防災活動拠点として重要な役割を果たしてきました。また市 の中央に位置し、国道6号、同49号に近接していることから、交 通の利便性が高く、速やかに大量の物資を市内各所に分配できる など、初期対応の強化が期待できます。(図7-(2)-1、写真7-(2)-1)
【施設の概要】
○構造=鉄骨・平屋造り
○延べ床面積=約50m×60m(3,000㎡)
○床面=人工芝張り
同施設の有効利用を図るため、平常時には、ゲートボールやフッ トサルなどができる多目的屋内運動場として活用する予定です。
(3) 市新病院の建設で復興を後押し
① 平成30年12月の開院をめざし、新病院の建設を推進
市立総合磐城共立病院は、施設の老朽化への対応やこ れまでの増改築により分散された施設配置の解消、さら には、東日本大震災の経験を踏まえた災害対応力の向上 を図り、地域の中核病院として、良質な医療を将来にわ たり安定的に提供していくため、新病院建設事業を推進 しています。
平成26(2014)年2月には、施設整備の基本となる「市 新病院基本設計」を作成し、同年9月には、公募型プロポー ザルによる事業者選定結果を踏まえ、設計・施工一括発 注(デザイン・ビルド)に係る事業契約を締結しました。
その後、一部既存施設の解体工事や造成工事を実施するとともに、建築実施設計の検討を行い、平成 27(2015)年11月に、「地域がん診療連携拠点病院」の指定を受けたことなどを踏まえ、更なる診療機 能の充実を図ることとした「市新病院実施設計」を取りまとめたところであります。今後、本体建設工 事に本格着手するなど、平成30(2018)年12月の新病院の開院、平成32(2020)年度末までのすべて の事業完了をめざし、事業の着実な推進を図っていきます。(図7-(3)-1)
■図7-(2)-1 21世紀の森公園災害時拠 点施設外観イメージ図
■写真 7-(2)-1 災害時拠点施設の建設工 事(21世紀の森公園)〔平成28(2016) 年2月 いわき市撮影〕
■図7-(3)-1 新病院完成イメージ図